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太乙神数*皇極経世*奇門遁甲 起点は甲戌世の甲子年甲子月

          太乙神数とは


 「太乙神数」という方術は、「奇門遁甲」「六壬神課」とならんで「三式」と言われるように、かなり古い時代からある術数として、名称だけは知られてきました。

 現在、運命学で言う正月、つまり一年の始まりは立春が用いられていますが、古代のある時期には、冬至が一年の始まりであったと考えられています。

「太乙神数」や「奇門遁甲」において、一年の区切りや陰陽の区切りを冬至で取っていることから、「冬至正月説」というのは非常に信憑性があり、「三式」という術数が、古くからあったことを物語るものでもあります。

 日本に「遁甲」が伝わったのは、推古天皇の時代と、『日本書紀』に書かれていますが、「太乙神数」については、ほとんど記述がありません。 

 中国では、清朝乾隆帝の時代に出た『太乙数統宗大全』など、いくらかの書籍はありますが、作盤はあるものの、それをどのように使うのか、については、あまり書かれておらず、現代でも、実際に使える人は、ほとんどいません。

 

           積年

 『太乙數統宗大全』(於乾隆乙卯年李自明編制)の「求太乙積年術」という項目に、「今以上元甲子距景泰二年辛未歳一千一十五萬五千三百六十七歳」とあり、景泰というのは、明の元号で、景泰二年は西暦で1451年に当たります。すると、1451年が10,155,367歳ということですから、この「上元甲子年」は、西暦紀元前10,153,917年に当たります。

 また、「大元大徳七年癸卯歳積一千零一十五万五千二百一十九年」ともあり、大徳七年は西暦1303年ですから、10,155,219年遡りますと、やはり、紀元前10,153,917年、ということになります。

 何故こんなとてつもない年数を使うのか、よく分かっていませんが、「其法自上古甲子年甲子月甲子日甲子時天正冬至」とあり、この年に一致点があったと考えられます。

 実際に計算してみると、紀元前10,153,918年12月19日(グレゴリオ暦、但し一太陽年を365・24219日に補正)が、甲子年・甲子月・甲子日・甲子時に当たり、当時の計算で、ここが一致点と考えられた可能性があります。ただし太陽年は、毎年微妙な差があり、実際に一千万年前の世界に適用できるかどうかは分かりません。中国の暦計算は、千八百年を一周期とする特殊な方法があり、その方法で一致する点を見つけ出したのかも知れません。 

 既述のように、「皇極経世」による中国の時間単位で、一番大きいものは「元」であり、一元は、129、600年間に当たります。すると、甲子元から癸亥元までの六十元は、7,776,000年で一回り、ということになります。

 すると、太乙神数の「積年」は、皇極経世の時間単位を飛び越えてしまいますが、年干支が何度でも還暦を迎えるのと同じように、元干支も二周りさせれば、「皇極経世」の元・会・運・世・年・月で、「積年」を表現することが可能になります。        

  

 紀元前一〇,一五三,九一八年十二月十九日午前0時                              

 元  丙 午

 会  庚 寅

 運  甲 子 

 世  甲 戌

 年  甲 子

 月  甲 子

 日  甲 子

 時  甲 子


 すると、7,776,000年後には、全く同じ、元・会・運・世・年・月が出現します。   


紀元前2,377,918年12月29日午前0時

 元  丙 午

 会  庚 寅

 運  甲 子 

 世  甲 戌

 年  甲 子

 月  甲 子

 日  甲 子

 時  甲 子


 このころは、ようやく直立猿人(ピテカントロプス・エレクトス)が登場するころの時代に当たります。


 次の甲子元の始まりごろには、現在の人類、つまり、新人とかクロマニョン人と言われる人類の活躍する時代であり、洞窟絵画など、文化の痕跡が残されるようになります。


 紀元前45,118年12月9日

 元  甲 子

 会  丙 寅

 運  甲 子 

 世  甲 戌

 年  甲 子

 月  甲 子

 日  甲 子

 時  甲 子


 実際の「太乙神数」の局数は、七十二局であり、第一局と甲子年が出会うのは、三百六十年に一回、また「五福」という要素が一巡するのに二百二十五年かかります。すると、甲戌世の最初の甲子年には、必ず第一局と、最初の五福が巡ってくることになります。


 一世は三十年間であり、甲戌世の始まりから、次の甲戌世の始まりまでは、三十×六十ですから、一八〇〇年間、ということになります。  


 一番最近の、甲戌世を探してみますと、西暦1684年の甲子年が、その始まりに当ります。


 西暦1684年寅月 

 元  甲 子

 会  庚 午

 運  甲 戌 

 世  甲 戌

 年  甲 子

 月  丙 寅


 次の甲子年第一局は、三六〇年後の、西暦二〇四四年ということになります。

一運は、十二世で、三六〇年間であり、七十二の五倍数であると同時に六十の六倍数でもあります。

 なおこれは、「年盤」の局数であり、「太乙神数」には、「年盤」の他に、「月盤」「日盤」「時盤」があり、「年盤」は陽遁のみ、「月盤」は陰遁のみ、「日盤」と「時盤」には、陽遁と」陰遁の場合があります。


  年盤=一年一局で七十二局―すべて陽遁

  月盤=一月一局で七十二局―すべて陰遁

  日盤=一日一局で七十二局―陽年は陽遁、陰年は陰遁

  時盤=一時一局で七十二局―冬至から夏至までは陽遁

               夏至から冬至までは陰遁


 甲戌世の甲子年が、起点になるのは、太乙神数ばかりではなく、同じく「三式」のひとつである奇門遁甲においても、年盤の起点は、甲戌世の甲子年であり、起点は共通と言えます。


 参考までに、「皇極経世」の起点を掲げます。

 紀元前45,418年12月21日0時(冬至正月) 

 元  甲 子

 会  丙 寅

 運  甲 子 

 世  甲 子

 年  甲 子

 月  甲 子

 日  甲 子

 時  甲 子


 これも、冬至に近い甲子日になっており、「皇極経世」では、ここを、いわゆる黄帝即位の甲子年・甲子月・甲子日・甲子時と考えた可能性もあります。

 この起点は、文明の始まりの時を意味するものであり、通常、文明の始まりは、紀元前一万年ごろのメソポタミアと言われておりますが、人類が、初めて抽象的な思考や事柄を表現するようになった時代、つまり、旧石器時代末期ごろ、洞窟絵画などの文化遺産を遺すようになったこの頃を、人類文明の始まりと考えることもできます 

  (明澄五術全集第十二巻『太乙大全』掛川掌瑛篇著)より

 


 



 表示は「立春正月」によるもので、「冬至正月」とすると、甲子運・甲戌世・甲子年、ということになります。

 


<続きを読む>

黄帝紀元 と 皇極経世 と 周易・太乙・遁甲・子平 



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 太乙家相盤を見るには、門向と屋向を選択します。門向、屋向を変更したり、世を送り戻しすることもできます。
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 太乙墓相盤を見るには、門向と碑向を選択します。門向、碑向を変更したり、世を送り戻しすることもできます。
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